新規事業におけるIPランドスケープとは

2021/03/24


IPランドスケープとは

IPランドスケープについては様々な定義がありますが、基本的には特許情報と非特許情報を組み合わせて分析し、事実関係を明らかにしたうえで将来を予測して、その将来に対する経営戦略の立案に貢献する分析です。

<図1:IPランドスケープ分析範囲>

ここ数年、日本の大企業をはじめ、様々な企業内でIPランドスケープの存在感が高まってきています。弊社では従来より様々な場面でIPランドスケープを提供してきましたが、その活用場面の一例をまとめました。

<図2:IPランドスケープ活用場面>


・新規事業探索(用途・研究開発分野など)

・知財ポートフォリオ構築・活用戦略検討

・知財・マーケティング総合戦略検討

・経営環境分析、競合他社動向分析

・M&A・アライアンス戦略検討

・知財デューデリジェンス(知財品質・価値評価、リスク分析など)

上記のような項目がIPランドスケープの活用場面として取り上げられます。


新規事業におけるIPランドスケープの分析手法

今回はこの中でも新規事業・用途開発の場面で活用できるIP ランドスケープ分析手法の一例をご紹介します。

新規事業・用途開発の場面では、最終的に参入すべき分野を提言することになりますが、弊社ではいくつかのステップに分けて分析を行っています(図3ご参照)。

最初に被引用情報分析を行います。自社保有技術に関する特許の被引用先を調査することで自社特許の活用先や技術の新しい使い方を見出すことができます。

次のステップとして技術のシナジー、応用可能性などの観点から、候補となる分野を絞り込みます。その上で、参入した場合の特許リスクを測る目的で特許俯瞰分析を行います。さらに、産業情報、投資情報、サプライチェーンなどの観点から非特許情報分析を行います。


<図3:IPランドスケープ分析の流れ>


これらの分析(被引用情報分析、候補分野選定、特許俯瞰分析、非特許情報分析)結果を総合的に考慮して候補分野への参入妥当性を検証し、最終的に参入候補を提示することになります。

最後に

弊社では幅広い分野でのIPランドスケープの対応や中国動向分析において強みを持っており、クライアントが抱えている問題の解決に尽力しております。

弊社のIPランドスケープについて詳細な情報が知りたい場合は ip-consulting@scienbizip.jp 宛にご連絡ください。